写真:Ceramics Drawing ・Underglaze-Colors (ロマネスコ)

2010年制作 各300×300×7mm アルミナ紙、セラミック顔料、陶磁器用撥水剤、板硝子、740℃焼成 (撮影:表恒匡)

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亀井洋一郎は、2011年1月8日よりあーとらんどギャラリー(丸亀市)にて個展「Ceramics Drawing」を開催致します。

アルミナ紙やセラミック顔料などの陶磁器材料によって描かれたイメージを、板硝子で挟み込むように熱融着させた新作ドローイング 約40点を発表する予定です。

以下、展覧会の詳細です。

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今回のあーとらんどギャラリーでの個展は「Ceramics Drawing(セラミックス ドローイング)」をタイトルに、陶磁器材料と板硝子を使用した作品を発表致します。

Ceramics Drawingは、紙状の耐熱素材であるアルミナ紙に、セラミック顔料(陶磁器用耐熱着色剤)や酸化金属、陶磁器用撥水剤によって描かれたドローイングイメージを、板硝子で両面から挟み込むようにセッティングした後、740℃以上で高温焼成させた平面作品のシリーズです。これらはやきもの表現の新しい形式への試みとして制作を行っています。

画面に描画されたイメージは、使用材料の滲みと撥水の効果や、焼成による物質の変容から成る偶然的な変化を利用し、自らが設定したシステムに則って描かれています。刹那的に形づくられていく画面上のイメージは、焼成工程における板硝子の熱融着によって表面をコーティングされ、永続的な状態で作品内部に保存されます。

私は本作において高温度の熱処理で際立つ「変化するもの」「変化しないもの」、「残るもの」「残らないもの」といった陶磁器材料の物質的特徴を、ドローイング画面を構成する要素として扱うことで、それらの持つ色彩や焼成による変容を簡潔に表面化させたいと考えました。

こうした平面性への意識は、「器という形式にも、オブジェという形式にも当てはまらない、新たな形式でのやきもの表現は可能か」という意識のもとに、やきものを成立させている基本構造を従来の技術体系とは異なった視点から探るものといえます。

本展では、21色の相似形からなる連作や、焼成による変容を取り込んだ実験的な作品などを中心に約40点を展示予定にしております。

ご多忙のところ恐縮ではございますが、ご高覧頂ければ幸いに存じます。

http://www.yoichiro-kamei.net

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会場:あーとらんどギャラリー

〒763ー0022 香川県丸亀市浜町4番地

http://artland-gallery.jp/index.html

会期:2011年1月8日(土)~1月30日(日)

時間:10:00am~6:30pm

休廊日:毎週火(注)・水曜日、(注)火曜日は電話予約で営業

〈ワークショップ〉やきもの材料を使ってドローイング!
■ 日 時 : 1月9日(日) 午後2時より
■ 会 場 : あーとらんど ギャラリー TEL 0877-24-0927
■ 参加費用 : 2,000円(材料代含む)
やきもの用の撥水剤を使った亀井さんのオリジナル技法で、ワクワク楽しみながらのドローイングを体験!
 事前に会場までお申し込み下さい。

あーとらんどギャラリープレスリリース:http://artland-gallery.jp/ARTLAND_exhibition/press/ARTLAND_press_release/2011/2011_01_kamei_press.htm

Ceramics Drawing・赤いシャボン玉‐SUPERNOVA /2011制作  450×450×9mm  炭酸銅、アルミナ紙、板硝子/780℃焼成

Ceramics Drawing・赤いシャボン玉  1‐2 /2010制作 各300×300×7mm 炭酸銅、アルミナ紙、板硝子/760℃-800℃焼成

Ceramics Drawing・Flare 1‐3 /2010 各300×300×7mm 酸化銅、アルミナ紙、板硝子/760℃焼成